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「JHSから手を引いたわけ」元慈恵医大医師の供述調書

レポート 2016年1月23日 (土)  高橋直純(m3.com編集部)

ノバルティスファーマ社の降圧剤を巡る京都府立医科大学での医師主導臨床試験の論文データ改ざん事件で、薬事法(現医薬品医療機器法)違反(虚偽広告)に問われた元社員とノバ社に対する第4-6回公判が、1月20、21、22日の3日間に渡って東京地裁(辻川靖夫裁判長)で開かれ、検察側の証拠調べが行われた。 検察側は、京都府立医大の前に2002年から東京慈恵会医科大学で行われた医師主導臨床試験「JIKEI HEART Study」(JHS)を巡る関係者の証言や、白橋伸雄被告のノバ社での立ち位置や研究への関与などに関する供述調書などを提示した(検察側の主張は、「ノバ社、元社員とも否定、府立医大論文改ざん事件」を参照)。 21日の第5回公判で、検察側はJHSで事務局を務め、論文執筆者だった元慈恵医大の医師の供述調書を読み上げた。主な内容は以下の通り。 「一生懸命やった結果。外野の遠吠え聞かない」と望月元教授 JHSではサブ解析論文を作成しようとしていたが、2011年3月に手を引いた。試験統括医師である望月正武教授(2007年に、慈恵医大を退職)が偏ったイベント報告をしていることが分かり、JHSのデータを...