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実家は薬局、二男として誕生◆Vol.2

スペシャル企画 2016年2月2日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

――二村氏が生まれたのは、1943年6月13日。実家は、今の名古屋市南区にある薬局だった。 旧東海道筋の笠寺観音という観音様があるお寺の門前町。その田舎の町で、実父が薬局を経営していた。姉が一人、その下に兄弟3人で、僕はその真ん中だから、好き勝手にやれてね。兄が薬剤師になり、薬局を継いでいる。弟は、鍼灸師になった。 小学校は、地元南区の学校。習字とそろばんの塾には行きつつも、ほとんど遊んでいた記憶しかない。そろばん塾には、愛知大学の学生さんがバイトで教えに来ていた。そのうち1人が空手部に所属していた面白い人で、その影響もあって、割り算が得意になった。 南区の小学校には4年生まで通ったけれど、小学校の先生をしていた親戚から、「あんな田舎にいてはいけない。こっちに来なさい」と言われた。小学5年生の時、名古屋の中心部、テレビ塔の近くの久屋町にあった親戚の家に住所を移して、東桜小学校に「寄留」、つまり越境入学した。住所を変えただけだったので、自宅から市電に30分くらい乗って、東桜小学校まで通うようになった。通学も大変だった上、僕の田舎は、名古屋弁がひどい地域だったし、勉強内容も違う。カルチャー...