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人生の師、岡野師範の薫陶受ける◆Vol.4

スペシャル企画 2016年2月4日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

――名大柔道部の岡野師範の下、師範が亡くなるまで5年間柔道に打ち込む、まさに柔道中心の生活だった。 柔道は高校1年から始めたけれど、3年間やっても、それほど強くはならなかった。強くなってきたのは、大学に入ってから。1年浪人したので、高校の同期が、2年生として柔道部に入っているわけ。「こいつらに負けるわけにはいかん」と思ってね。 名大柔道部の師範は、高校時代から憧れていた岡野先生。医学部の先輩でもあった2年上の主将にも、徹底的に相手をしてもらった。これが大きかった。特に1年生の夏休み頃から、ガーッと伸びていったことを覚えている。 名大柔道部の柔道は、寝技中心。立ち技は運動神経が必要であり、鈍い人はなかなか伸びないけれど、寝技は頭でやれる。その理屈を、徹底的に教えてもらった。寝技に必要なのは、物理と解剖学の知識。「ここで力をかけるには、手首はこちらに向けて、こうひねる」「足首は、こちら向ける」とか、常に頭で考えながら、柔道をしていた。 岡野師範は、二村氏の人生の師の一人。2列目右端が二村氏(提供:二村氏) ――二村氏には、人生に二人の恩師がいる。その一人が岡野師範だ。 岡野師範は、講道館の...