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人生に悔いなし、生まれ変わっても小児外科医◆Vol.31

スペシャル企画 2016年1月31日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

――長年、医学教育に携わってきた立場として、水田氏は、医学教育、医師国家試験などにも厳しい目を向ける。 まず医師国家試験。今の国試の問題は、「難問」すぎる。今の医学生は、6年生の後半は、国試対策に追われて、実習もできない。私たちの時代には考えられなかったこと。 6年の医学教育を終えたばかりの医学生に、出題する側の教授たちが、自分と同じレベルを求める必要はないと思います。医師は一生勉強することが求められる職業なので、卒業時にそれほど難しいことを知っておく必要があるでしょうか? 医学教育には、モデル・コア・カリキュラムがあり、6年間で学ぶべき内容が決まっているのだから、国試ではそれを習得したかどうか確認できる出題をすればいい。これは、「やさしい問題を出題する」こととは違う。時代とともに変化する部分もあるけれど、医師として知っておくべき大切な「基本」が毎年、大きく変わることはない。それを基に卒業してから勉強を続けるのが医師。 また医学教育においては、講義で学ぶべき内容も年々増えている上、臨床実習の充実も求められている。これを従来と同様の6年間で、どのように教育するかも難しい問題。結果的に詰め...