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七帝戦、主将で戦い、東大に負ける◆Vol.5

スペシャル企画 2016年2月5日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

――名大柔道部時代の一番の思い出は、やはり七帝戦だという。特に、思い出深いのは、優勝した大学3年の時ではなく、主将を務めた4年生の時の七帝戦だ。 七帝戦は、戦前の全国高等学校専門学校柔道大会(高専大会)を受け継いでいる伝統ある大会。開催されるのは、毎年6月。15人の団体戦なので、15人を揃えるのがまず大変だった。名大は弱く、僕が1年生の時まで、7年連続最下位(笑)。ところが、2年の時は3位、そして3年の時に優勝した。大変だったのは、それから。七帝戦が終わると、主将を交代し、僕が1年間、務めることになったけれど、次の七帝戦で連続優勝できなかった。これが僕の人生にとって、いまだに残っている最も忘れられない記憶。でも、目標に向かって突き進んだことは、貴重な経験になった。 岡野師範からは「連続優勝は、初めて優勝するよりも、もっと難しい」「連続優勝するには、稽古を2倍やらなければいけない」と言われていた。相手が皆、研究してくるから、今まで通りでは絶対勝てない。確かに特に東大が強くて、いい選手がたくさんいて、名大は徹底的にマークされていた。 だから、特に主将になってからの1年間は、勉強なんて、もう...