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今の大学病院、教育のフィールドにあらず- 森田潔・岡山大学学長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2016年2月13日 (土)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――文科省は、2015年12月11日の政府の産業競争力会議で、「地域医療連携推進法人制度を活用した大学附属病院の別法人化」というタイトルで、プレゼンテーションしています(資料は、首相官邸のホームページ)。その時の反応をお聞きになっていますか。 内閣府と厚生労働省は推進派。文科省は、大学病院が管轄外となることから、必ずしも歓迎しているわけではないようです。OUMCに入る各病院の法人本部も、現時点では理解が進んでいるとは言えません。それをどう説得するかがこれからの課題です。 「OUMCでは、6病院全体で医学教育のフィールドを作る予定」と語る森田潔学長。 ――森田先生ご自身が、各病院の法人本部などに説明に行かれているのですか。 各法人に今まで2回、説明に行きました。一度目は、地域医療連携推進法人が法制化される前、二度目は2015年9月に改正医療法が成立し、同法人の創設が決まった後です。皆さんは一応に、「先生の考えはすばらしい。画期的なこと。けれども難しい」という反応。「何が難しいのですか」とお聞きすると、「全国各地にある病院のうち、岡山の病院だけを、他の法人の運営に委ねることが認められるか。...