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「全て白橋氏がやってくれた」、府立医大医師

レポート 2016年2月2日 (火)  高橋直純(m3.com編集部)

ノバルティスファーマ社の降圧剤を巡る京都府立医科大学での医師主導臨床試験の論文データ改ざん事件で、薬事法(現医薬品医療機器法)違反(虚偽広告)に問われた元社員とノバ社に対する第7回公判が、2月1日に東京地裁(辻川靖夫裁判長)で開かれ、KHS(Kyoto HEART Study)の事務局を務めた男性医師への検察側証人尋問が行われた。男性医師は、同大教授や事務局を担当した医師は大規模臨床試験の経験がなく、白橋伸雄被告が終始一貫して実験を主導したと強調。また、登録症例のうち、エインドポイント委員会でデータ不備が指摘された約40症例については自ら加筆をしたと証言したが、結果を意図的に結果を左右する意図はなかったと述べた。男性医師には2日以降も証人尋問が行われる。 事務局は元データを確認できず 男性医師は、実験の主任研究者である京都府立医科大学元教授の松原弘明氏や実験事務局を担当した医師らには大規模臨床試験の経験がなく、KHSで使われたPROBE法(『RCTの限界とPROBE法の問題』を参照)も知らなかったと証言。白橋被告が作成したたたき台を基に研究プロトコールを作成したと説明した。 症例データ...