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7対1見直し、「骨抜き」と支払側が懸念

レポート 2016年2月3日 (水)  成相通子(m3.com編集部)

中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)が2月3日に開かれ、2016年度診療報酬改定の個別項目について議論した。入院医療では、7対1入院基本料の要件見直しと看護師の月夜勤平均時間の計算方法の変更などの方針が決まった(資料は、厚生労働省のホームページ)。 修正した個別項目について、診療側は概ね評価する声が多かったが、支払側は了承したものの、懸念の声が続出。「経過措置がまた追加された。どんどん骨抜きになっている」(健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏)、「看護師を減らしても基準をクリアできるようになり、(一部の看護師は)夜勤時間が延びてしまうのでは」(連合総合政策局長の平川則男氏)などの意見が相次ぎ、改定後の検証を求めた。 7対1入院基本料の要件は、「重症度、医療・看護必要度(以降、重症度)」の項目と該当患者の基準を引き上げるほか、在宅復帰率の計算方法を変更(『診療側意見、「暴言に近い」と日医中川副会長』を参照)。ただし、重症度の該当患者の基準引き上げについては、二つの経過措置が設けられた。一つは、今年3月31日の時点で7対1入院基本料を算定している病...