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塩野谷教授、「一升瓶片手に論文読む」◆Vol.14

スペシャル企画 2016年2月14日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

――塩野谷教授は、厳しいながらも、学ぶことが多い先生だったという。 朝は6時に病院に来るのが、先生のライフスタイル。「自分は6時に来とるけれど、皆さんはいいですよ」と言っていた。「その代わり、私は午後8時に帰ります」と。午後8時になると、奥様が必ず車で迎えに来ていた。先生ご自身は運転をしないけれど、奥様は運転が好きな人でね。 塩野谷教授が強調したのは、英語で論文を書いたり、学会発表する重要性。「日本語で論文を書いても意味がない」とよく言われていた。いくらいい成果を出しても、英語で発信しなければ世界には伝わらないから。カンファレンスなども全て英語。先生自身、朝6時に教授室に入られると、NHKラジオ英会話教室で1時間勉強していた。英語はペラペラだったのに、「毎日やらないと、会話力が低下するから」と。何事も自分の身を挺して教えてくれる先生。 先生はドイツ語も流暢に話し、ドイツ語の論文もたくさん書いていた。それはハイデルベルグ大学への留学経験があり、ドイツ医学に憧れていたから。第一外科教授時代も、毎年のように奥様と一緒にドイツに行かれていた。 臨床面でも本当に数多くのことを教えてもらった。先生...