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北米現地レポート

オピニオン 2016年2月10日 (水)  五味さやか

日本で調剤薬局やドラッグストアでの薬剤師勤務を経て、その後カナダの薬局でテクニシャンとして経験を積んだ五味さやかさん。その経験をもとに、現在お住まいのカナダ・ブリティッシュコロンビア州から、北米の薬剤師・テクニシャン事情をレポートしていただきます。 日本の薬剤師事情がここ数十年で大きく変化してきたように、北米でもさまざまな変化が起こっています。「北米」で括られるカナダとアメリカですが、「pharmD(ファームディー:薬学博士)」という呼び方一つをとってもその意味が異なるほど、薬剤師を取り巻く状況は大きく異なります。そこで今回は、カナダの薬剤師事情をご紹介したいと思います。 ※カナダは、法的権限の管轄区域が州ごとであるため、州によって薬剤師の役割や権限に差があります。 調剤薬剤師から臨床薬剤師へ カナダでは社会のニーズの変化に伴い、薬物療法のあり方が変化しています。調剤を主に行っていた頃の製品中心(Product-Centered Care)から、患者中心(Patient-Centered)のケアに移行しており、薬剤師の活躍の場も、薬局や病院のみならず他の医療機関やクリニック、老人ホーム...