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緩和ケアにおいて薬剤師さんに望むこと

オピニオン 2016年2月12日 (金)  高宮 有介(昭和大学医学部 医学教育推進室)

緩和ケアに携わる薬剤師に聞く、薬剤師としてのやりがい この連載では、緩和ケアの治療現場の様子や患者さんとの関わり方などについて、実際に緩和ケアに携わる医師の立場からお伝えしています。今回は少し目線を変えて、緩和ケアに従事する薬剤師の方にお話をうかがいました。その話から、緩和ケアにおける薬剤師の役割について考えてみましょう。 私は京都にある「あそかビハーラ病院」の緩和ケア病棟(独立型28床)の顧問を務めています。今回、お話をうかがった加藤晋一郎さんは、この病院で働く唯一の専従薬剤師。院長の大嶋健三郎先生をはじめ医師や看護師からの信頼も厚く、なにより患者さんやその家族から頼りにされています。 加藤さんは、神奈川県横須賀市生まれの38歳。北海道薬科大学を卒業後、道内にある化学療法のみの急性期病院に就職しました。その病院は緩和ケア認定看護師はいたものの、緩和ケアに従事する医師は不在。そこで加藤さんはみずから勉強会を開催し、孤軍奮闘します。その後、緩和ケアの学びを深めたいと神奈川県の「湘南中央病院」緩和ケア病棟へ。そこで大嶋先生と出会い、その縁で大嶋先生があそかビハーラ病院の院長に就任したのを機...