「職員の半分が支持」で改革は進む◆Vol.21
スペシャル企画
2016年2月21日 (日)
橋本佳子(m3.com編集長)
――国立大学の法人化を控え、繰り返し改革の必要性を説き、病院職員の意識は徐々に変わっていった。 「国からいくら毎年補助金が出ても、経営状態が悪いとダメになる。今までみたいなことをやっていたら、病院はつぶれる」という意識が芽生えてくれば、あとは自然と改革が進むようになる。 事務系のスタッフの改革も進めた。特に問題があったのは、大学の人事異動で、課長補佐以下クラスの人材が2年ごとに異動してしまうこと。例えば、昨日まで文学部の学生係をやっていた人が突然、病院の医事係に来ても、何も分からない。医学部の学生係に来るなら、まだいいが……。だから、課長補佐クラスは、スペシャリストとして育てておかないと、病院は本当に困ってしまう。大学本部と交渉して、できる限り、異動させないようというお願いもした。 接遇の改善にもすぐに着手した。電話のかけ方や応答、来院する患者さんへの応対などを改善するため、外部の講師に来てもらい講習会をやったり、優れた接遇をやっているところに見学に行ったり……。医局の縦割りもひどく、医局員が100人以上いても、10数人しかいなくても、医局のスペースは同じ。人数に応じた傾斜配分を提案し...
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