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国際外科博物館“殿堂入り”はチームの栄誉◆Vol.24

スペシャル企画 2016年2月24日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

――二村氏がメスを置いたのは、今から4年前の2012年3月。愛知県がんセンター総長と愛知県病院事業庁長を併任していた時代だ。 名大病院長時代も、また愛知県がんセンター総長時代も、手術は続けていた。 そもそも名大病院長時代は、国内だけでなく、海外からも多くの胆道がんの患者が来ていたので、やめるわけにはいかなかった。 病院長時代も、外来は週1日、手術は週3日やっていた。私が一番専門にしていた胆道系の手術は難しいものばかりで、10時間以上はかかる。朝から手術を始めて、翌朝までかかったこともある。午後9時過ぎに手術が終わった後に、病院長室に行って、書類などを片づけることもよくあり、平日は午前0時前に家に帰ることがほとんどない生活だった。 毎週火曜日の夕方には、医局の症例検討会があり、過去1週間の手術後の患者さんの検討と、今後1週間の手術前の検討をやっていた。徹底的にディスカッションするので、夕方から始まって、夜中の2時くらいまでやるのが、ざらだった。 若手とかは、夜中までかかって手術をし、病院に泊まって翌日、関連病院にそのままバイトに行ったりもしていた。皆大変つらい仕事だったと思うけれど、患者...