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人生の最後 あなたらどう生きる 医療は本当難しい

オピニオン 2016年2月14日 (日)  中村幸嗣(危機管理専門血液内科医)

本日のクローズアップ現代:がんを“生ききる”~残された時間 どう選択~ 人生の最後 あなたらどう生きるをテーマに番組は進みます。 研究者澤昭裕さんの人生の終わらせ方がまず提示されます。抗がん剤治療の副作用や予後の天秤を示しながら、自分で副作用の少ない治療を選び、死ぬ直前までの仕事を選んで痛み止め薬を調整しながら原稿を聖路加病院で仕上げた澤さん。本当にみんなに感謝しながら死への旅立ちを迎えた澤さんに医療者もいい医療ができたと思っているんでしょう。 樹木希林さんのインタビューは本当まとまりない!一言で言うと予定調和のない自然体。放射線ピンポイント治療も効いているのでしょうが、現在の彼女の性格がその効果をさらに高めているんでしょう。(死ぬときぐらい 好きにさせてよ!そのためには人、金、時間、そして知識が必要) 以前書いたように血液内科は固形癌とは少し緩和治療が異なります。(併存症と合併症を評価して血液疾患を治療する 今の時代は難しい)抗がん剤が効きやすい血液腫瘍でも最後には緩和治療にいかなければならない時がきます。 抗がん剤治療の効果がなくなった患者さんに提示します。 1 治癒は難しい。でも...