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座右の銘は「忍苦精進 死而後己」◆Vol.27

スペシャル企画 2016年2月27日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

――座右の銘に、「道場箴規」、「忍苦精進 死而後己」という言葉があるという。 柔道は生涯現役を続けるという(撮影:近藤宏樹) 名大に入って1年目の冬、書き初めをやった時に、選んだ言葉が、「道場箴規」。今の名大経済学部の前身である戦前の名古屋高等商業学校の柔道部員の柔道への心がまえ。漢文から拾ってきて、作ったらしい。 「忍苦精進死して後己まむ者入るべし、安臥逸楽の念ひあるは許さず」 「道場箴規」は、計7条から成り、その第1条が、この「忍苦精進 死而後己」。死ぬまで精進する、そしてその精進は死んだら終わるということ。練習や試合を通じた無限の鍛錬の道程こそが柔道であり、それに耐えるには、強靭な意志が求められる。そのことを「道場箴規」では説いている。 確かに、柔道の修行を続けていくことは、とても苦しい。僕の大学時代は、毎年50人くらい入部して、夏休み頃までに半数以上が辞めていった。1年を過ぎると、10人以下くらいになり、最後まで残ったのは、6、7人くらい。 名古屋高商は、柔道が強く、日本の寝技は高専柔道から数多く生まれた。戦前の中学校は5年制で、そこから名古屋高商に行くのだから、20歳弱。今で...