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医学部1年の留年者1.74倍、「緊急対策を」

レポート 2016年2月18日 (木)  成相通子(m3.com編集部)

医学部1年生の留年者数が定員増前の1.74倍――。全国医学部長病院長会議が2月17日の 会見で公表した「医学部の学力に関する調査結果報告書」で、比較可能なデータがある全国53大学の2014年度留年者数は、2008年度の定員増加以前の平均と比べて、1年生174.4%、2年生125.6%と低学年で大きく増加していることが分かった(定員増を勘案して調整した割合)。 会見した東京慈恵会医科大学教育センター長の福島統氏。 報告書は、1、2年生の留年率の高さについて、「緊急に対策を要する重要課題」と指摘。また、母数は少ないものの、休学率や退学率も1、2年生で高くなっており、2年生の退学者数は定員増前の148.4%と急増している点も注視すべきだとした。東京慈恵会医科大学教育センター長の福島統氏が報告した。 本調査は、2011年から同団体が実施(前年度は『医学生、学力低下は確認されず』を参照)。5回目の今回は、2014年4月から2015年3月まで(2014年度)の在籍学生を対象に調査した。2008年度に始まった医学部定員増加から2014年度までに1436人の定員枠が増え、入学定員は計9061人。なお、...