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臨床の長文化で国試難化に拍車か、第110回医師国家試験総評 - 李権二・TECOM講師に聞く◆Vol.1

インタビュー 2016年2月19日 (金)  聞き手・まとめ:森圭吾(m3.com編集部)

第110回医師国家試験を総評する李権二氏 2月6日から8日にかけて行われた第110回医師国家試験の合否は、3月18日に発表される。今回の国試では、受験生から「初日の一般・臨床問題で外科系設問が難しかった」との声も聞かれたが、実際にどのような問題が出題され、どんな医学的知識を問われたのか。医師国試対策予備校大手「TECOM(テコム)」講師の李権二氏による総評の一部を紹介する(2016年2月18日にインタビュー。計2回の連載)。 ――初日の難易度が高いのは例年通りですが、今年は全般的に難しかったと感じている受験生が多いようです。 昨年の第109回国試は、合格率91.2%と過去20年でも最高を記録しましたが、今年は合格ラインも含めてやや下がるかもしれません。受験生の自己採点を分析すると、平均得点は、必修問題(100問)は例年並みに落ち着きそうですが、一般問題(200問)と臨床問題(200問)は過去5年で最も低くなるのではないかとの見方もあります。難問・奇問はあったものの、ほとんどの受験生が解けないと思われるため、合否を分けるほどではないでしょう。むしろ難しい問題を初日にぶつけ、その後に持ち直...