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女川町立病院、地域医療振興協会が再生【宮城編◆Vo.3】

スペシャル企画 2016年3月2日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

女川町立病院(宮城県女川町)が東日本大震災で被災したのは、2011年4月から地域医療振興協会に運営を委託する直前のことだ。半年遅れの同年10月に同協会が指定管理者になり、98床と介護老人保健施設50床の体制から、有床診療所「女川町地域医療センター」と、老健施設100床に転換した。保健センターも併設され、医療、介護、保健福祉の拠点としての体制は整ったものの、医師不足が課題だ。 「震災後、当センターは町で唯一の医療機関になってしまった。人口の減少かつ高齢化が進む中、地域包括ケアシステムを構築していく上で、当センターが果たすべき役割は大きくなっている」 女川町地域医療センターのセンター長を務める斎藤充氏 こう語るのは、地域医療振興協会が運営する女川町地域医療センターのセンター長を務める斎藤充氏だ。2011年3月の東日本大震災の発生当時、同センターは、「女川町立病院」だった。医師不足もあり、経営難に陥っていた同病院の改革を進めるため、地域医療振興協会が2011年4月から指定管理者となる矢先に、震災に見舞われた。高さ約17mの高台にあった病院の1階まで津波が押し寄せ、カルテなども流出、診療不能に...