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宮城県被災地の医療、「新たなステージ」【宮城編◆Vol.7】

スペシャル企画 2016年3月6日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

「東日本大震災から5年(被災地の今)」の【宮城編】では、主に医師の視点から、病院再建の現状をリポートした。震災から5年が経ち、甚大な津波の被害を受けた宮城県沿岸部でも、病院の復旧、復興は進む。もっとも、新築移転して新たな一歩を踏み出しても、課題は残る。短期的な支援ではなく、長期的な視点に立ち、地域医療に従事する医師をいかに養成、確保するかだ。 「震災から5年が経ち、被災地の医療は新しいステージに入りつつある」 石井正氏 東日本大震災の直後から被災地の医療に携わってきた立場から、こう語るのは石井正氏だ。石井氏の今の肩書は、東北大学病院総合地域医療教育支援部教授。震災当時は、石巻赤十字病院(宮城県石巻市)の第一外科部長であり、石巻圏全体の医療救護のジェネラルマネジャーとして指揮を執った(『現地リポート、震災から3週間の石巻・女川の今』を参照)。 震災に伴う津波で、特に甚大な被害を受けた宮城県沿岸部。震災から5年が経ち、全壊した2つの病院が相次いで再始動する。既に南三陸病院(宮城県南三陸町)が2015年12月に新築移転して開設、石巻市立病院(宮城県仙台市)も今年9月に新築移転してオープンする...