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元東大教授、「重大な詐欺」で懲役5年求刑

レポート 2016年2月24日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

元東京大学政策ビジョン研究センター教授の秋山昌範氏が、研究費を不正受給したとして詐欺罪に問われた裁判の第26回公判が2月24日、東京地裁(稗田雅洋裁判長)で開かれ、検察は懲役5年を求刑した。3月に弁護側の最終弁論が行われ、結審し、今夏に判決が出る予定。 検察は、2009年度の長寿医療研究委託事業の委託費(以下、委託費)と、2009年度から2011年度の厚生労働科学研究費補助金(以下、科研費)について、秋山氏は、パストラルコンピューターシステム株式会社(PCSK)をはじめIT関連会社計6社(以下、関係会社)と共謀して、業務を行った事実はないにもかかわらず、あるように装って内容虚偽の納品書と請求書を発注、東京大学から1894万4400円、岡山大学から294万円、計2188万4400円を不正受給したことが詐欺罪に当たると主張。6社には5~10%の金額を支払い、約1949万円を秋山氏が実質的に経営していた「有限会社ARI」の運転資金に充てたとしている。 論告求刑で検察は、委託費と科研費は公的な資金であり、適正使用が求められるとし、仮に調査報告書などの成果物があったとしても、発注先を偽ることは「...