1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 男性医師、イベント発生となるように加筆?ノバ社側尋問

男性医師、イベント発生となるように加筆?ノバ社側尋問

レポート 2016年2月24日 (水)  高橋直純(m3.com編集部)

ノバルティスファーマ社の降圧剤を巡る京都府立医科大学での医師主導臨床試験の論文データ改ざん事件で、薬事法(現医薬品医療機器法)違反(虚偽広告)に問われた元社員とノバ社に対する第12回公判が、2月23日に東京地裁(辻川靖夫裁判長)で開かれ、前日に続きKHS(Kyoto HEART Study)の事務局を務めた男性医師への弁護側による反対尋問が行われた。弁護側は男性医師が行ったデータの加筆について、「イベントと言うには難」という記述を削除するなど、イベント発生と判定されるような行為があったと示唆する質問をした。男性医師は検察側尋問に対して「もともとの結果に忠実に加筆した」と証言していた。 「イベントというには難」を削除 2月1日公判の検察側主尋問で、男性医師は2009年4月にエンドポイント委員会で差し戻しとなった約40症例について、白橋伸雄被告に「何とかしてください」と言われ、当直の最中に加筆したと証言している(『「全て白橋氏がやってくれた」、府立医大医師』を参照)。ただ、「もともとの報告に忠実に加筆した」として、どちらかに有利になるような加筆はしなかったと強調していた。 23日の公判で、...