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「逮捕されず安心した」KHS事務局の男性医師、虚偽報告への関与は否定

レポート 2016年2月25日 (木)  成相通子(m3.com編集部)

ノバルティスファーマ社の降圧剤を巡る京都府立医科大学での医師主導臨床試験の論文データ改ざん事件で、薬事法(現医薬品医療機器法)違反(虚偽広告)に問われた元社員とノバ社に対する第13回公判が、2月24日に東京地裁(辻川靖夫裁判長)で開かれ、KHS(Kyoto HEART Study)の事務局を務めた男性医師の証人尋問が行われた。男性医師は白橋伸雄被告について、検察の取り調べを受けるまで「データを改ざんしていると疑ったことはなかった」と証言。KHS参加医師が虚偽の報告をしていたことについても、「知らなかった」と自らの関与を否定した。一方で、自らのデータ加筆については、京都府立医大教授の松原弘明氏の「プレッシャーがあった」と主張した。弁護側、検察側、裁判官が尋問した。 男性医師は2014年5月から7月までに東京地検特捜部の取り調べを受け、21本の調書に署名。白橋被告が逮捕されたのは同年6月。弁護側は男性医師にかけられた嫌疑の内容を問い質した。弁護側は男性医師のデータ加筆が主な取り調べ内容とみて質問を繰り返したが、男性医師は「記憶が定かではない」と断りつつ、否定。当時の心境として、「自分も逮捕...