日医の21条改正案に異議、医療法人協会
レポート
2016年2月25日 (木)
橋本佳子(m3.com編集長)
日本医療法人協会医療安全調査部会長の小田原良治氏は2月25日、都内で会見し、「医師法21条の改正は、刑法211条の業務上過失致死傷罪の医療への適用見直しと同時に検討すべきであり、21条単独での早急な法改正は必要ない」との見解を発表、今の時期の21条単独の見直しは、「いたずらに混乱を招く」と懸念を呈した。 日本医療法人協会医療安全調査部会長の小田原良治氏 本会見は、前日の24日に、日本医師会が医師法21条の改正を求める見解公表を受けた対応。日医は、警察への異状死体の届出を「死体を検案して犯罪と関係ある異状があると認めたとき」と変更し、罰則規定も外すことを求めている(『医師法21条の届出、「犯罪と関係ある異状」に変更を』を参照)。 小田原氏は、「今、21条改正の議論を持ち出すこと自体に異議がある」と問題視した上で、「21条の改正自体は否定するものではないが、単独の改正はあり得ない」と語気を強めた。「日医は我々の考えを理解していると思っていたが、今回の日医の見解公表は唐突であり、我々の考えとかなり違う」(小田原氏)。 「2015年10月から始まった医療事故調査制度は、医師法21条や刑法211...
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