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かかりつけ医は1人に限らず - 中川俊男・日医副会長に聞く◆Vol.3

インタビュー 2016年3月11日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――中医協の診療側の意見書では、初再診料の引き上げを求めていたものの、議論はなされず、据え置きでした(『初再診料は据え置き、2016年度改定を答申』を参照)。 中川副会長は、小児かかりつけ診療料は「原則として1カ所のみ算定」という要件が注目点とする。 医療費ベースで、医科本体で4800億円もの改定財源があった2010年度改定ですら、初再診料は1点も上がりませんでした。プラス0.49%という本体改定率では、初再診料の引き上げは無理だったと思います。 ――外来では、前回改定で新設された地域包括診療料・加算の要件が緩和され、かかりつけ医を評価する点数が、認知症や小児でも新設されました(『認知症患者、小児のかかりつけ医、評価を新設』を参照)。 地域包括診療料・加算は、前回改定で「小さく生んで、大きく育てる」という方針で新設されました。今改定では、常勤医の施設基準が3人から2人に緩和され、「育てよう」という見直しはでき、一定程度、算定する医療機関は増えるでしょう。ただし、本体改定率がプラス0.49%という状況では、大幅な見直しができなかったのは事実で、次の改定ではさらなる要件緩和を求めていきます...