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在宅専門診療所、原則は「認めず」 - 中川俊男・日医副会長に聞く◆Vol.4

インタビュー 2016年3月13日 (日)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――在宅関連では、在宅専門診療所の新設が注目点です(『「在宅患者95%以上」が在宅専門診療所』を参照)。これは専門診療所の積極的な評価なのか、あるいは既に専門診療所があるため、一定の要件を課し、ルール作りをすることが目的なのでしょうか。 「在宅専門診療所は、原則的にはノー」が基本スタンス。ただし、「かかりつけ医」が外来診療の延長上で在宅医療に取り組むには、限界があります。それを補完する機能が必要なために在宅専門診療所を認めたのです。 在宅専門診療所については、今まで現場の医療者が構築してきた地域医療のネットワークを崩さないように、いろいろな開設要件を設けてもらいました。モラルハザードが起きないようにするためです。中でもポイントは、「外来診療が必要な患者への対応のため、協力医療機関を2カ所以上確保すること、または地域医師会から協力の同意を得ていること」という要件です。医療機関の多くは地域医師会の会員ですから、結局は地域医師会の意に反した在宅専門診療所の運営は難しいでしょう。在宅医療では、「患者紹介ビジネス」が問題になり、前回の2014年度改定では療養担当規則までも変更しました。在宅専門診...