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KHS「全体を操作できる人間に限られる」、桑島氏が会見

レポート 2016年3月3日 (木)  高橋直純(m3.com編集部)

ノバルティスファーマ社の降圧剤を巡る京都府立医科大学での医師主導臨床試験の論文データ改ざん事件で、事件が社会的に認知される前から試験結果に疑問を呈してきた桑島巌氏(臨床研究適正評価教育機構理事長)は3月2日、都内で会見を開き、これまでの公判を傍聴した結果を報告。疑義の端緒となった対照群での血圧値の一致について、「全体を操作できる人間に限られる」と指摘した。また、自身も委員となっていた厚生労働省「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」の調査について、「無駄な時間だった。刑事事件になるように働きかけたのは良かった」と振り返った。 公訴事実になっているKHS(Kyoto HEART Study)のサブ解析論文の一つであるCCB論文について、桑島氏は以下のように指摘。その上で「図、表とも何者かによる改ざんである」と述べた。 (1)元論文自体がねつ造なのでサブ解析は全く信頼できない。 (2)ACE阻害薬は本研究では併用禁忌とされているので、Table2から削除しているのはねつ造に当たる。 (3)達成した血圧値±標準偏差が4群とも完全一致することは医学的にはありえない。 (4)カルシウム...