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植物療法が変えるセルフメディケーションの世界

オピニオン 2016年3月10日 (木)  林真一郎(グリーンフラスコ株式会社代表)

キュアからケアへ、そして予防医学重視の時代が到来し、薬剤師の職能にも変化が求められています。例えば調剤薬局では、従来の処方箋の応需に加えて、地域コミュニティーの健康をサポートする拠点としての役割が必要になるでしょう。統合医療の時代を迎え、これからの薬剤師に求められるスキルや、植物療法などの相補・代替療法の活用について、私なりの見解を述べたいと思います。 統合医療で最も大切なポイント 従来の医療では、医師を中心とした医療職(医療サービスのプロバイダー)の役割は、治療方針や治療方法を概ね決めることでした。しかし、統合医療では選択肢を提供することがその役割になります。その際には患者の視点に立って分かりやすい説明を心がけるとともに、患者のよき相談相手になることが重要です。そのためには医療職としての専門知識はもちろんですが、患者の不安や疑問点をクリアにして、自己決定を支えるコーチング的なコミュニケーション技術も必要になります。 医療職の役割の変化 統合医療とは、近代・西洋医学と相補・代替療法のいずれも視野に入れた患者中心の医療をいいます。統合医療というとすぐに「どの相補・代替療法を取り入れたのか...