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北米現地レポート

オピニオン 2016年3月16日 (水)  五味さやか

日本で調剤薬局、ドラッグストアでの薬剤師勤務を経て、その後カナダの薬局でテクニシャンとして経験を積んだ五味さやかさん。その経験をもとに、現在お住まいのカナダ・ブリティッシュコロンビア州から、北米の薬剤師・テクニシャン事情をレポートしていただきます。今回は、前回に引き続きカナダの薬剤師事情についてです。 拡大するカナダの薬剤師の職能 1.緊急リフィル処方の調剤 最終リフィル処方で調剤した分の医薬品を患者がすべて服用し終わった状態で、かつ処方内容に継続性(慢性疾患など)のある場合、薬剤師は医師に問い合わせることなくリフィル処方を調剤できます。あくまで緊急処置のため、患者が医師の診察を受けるまでに適当と思われる処方日数を薬剤師が判断します。この調剤には処方日数や内容の記録が義務付けられています。 以前テクニシャンとして勤務していた時、薬剤師が緊急リフィル処方を行っている様子を見たことがあります。その際、薬剤師は患者さんの症状が安定していることを確認したうえで「最短でいつ家庭医にかかれるか」を確認し、その日までの日数分で調剤を行なっていました。 2.処方せんの再発行/延長 処方内容が継続性を有...