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千葉がん“事故調”、引き受けたわけ ‐ 長谷川剛・上尾中央総合病院院長補佐に聞く◆Vol.1

インタビュー 2016年3月26日 (土)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

昨年10月からスタートした医療事故調査制度の特徴は、院内調査を中心としている点。ただ調査実施の経験を持ち、ノウハウを蓄積している医療機関は多いとは言えないのが現状だ。 医療安全の第一人者である、上尾中央総合病院(埼玉県上尾市)の院長補佐を務める長谷川剛氏に、直近で関わった千葉県がんセンターの病理検体取り違え事故における院内調査(『「乳腺外科と病理の間で連携不足」、千葉がん・取り違え事故』を参照)の経験、院内調査の留意点、制度開始から半年近く経った医療事故調査制度の評価などをお聞きした(2016年3月17日にインタビュー。計2回の連載)。 ――先生は医療安全に長年携わっており、さまざま医療事故調査の外部委員も務められています。直近では、千葉県がんセンターの病理検体取り違え事故における院内事故調査委員会の外部委員を務められました。 病理検体の取り違えに警鐘を鳴らす、長谷川剛氏。 千葉県がんセンターの事故調査をお引き受けしたのは、類似の病理検体の取り違え事故は、過去にも他の病院で何度も発生しており、今回の事故を通じて医療界に啓発ができればと考えたことが一因です。乳癌の患者さんの病理検体取り違...