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「アクセルを踏み続ける人生」は父の教訓◆Vol.4

スペシャル企画 2016年4月4日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

――浅香氏の父は、北海道美幌町長を6期、24年間務めた。 父親は、すごく仕事ができ、かつ温厚な人でした。 父方の祖父の時代に、開拓のために秋田県から北海道の田舎に移住してきましたが、生活は厳しく苦労も多かったようです。母の父親が、網走川土地改良区の主事をしており、そこで父は小学校を出てすぐに住み込みで働いていました。「どうしても大学に行きたい」との希望が強く、「大検」を受けて、20代になってから日本大学の法学部に入学。でも学費のあてが無いので、順天堂大学の放射線科でアルバイトするなど、大学に入ってからも懸命に働き続けて勉強を続けたと聞いています。 父は、「普通の生活環境であったなら、東大でもどこでも入れた」とよく言っていました。確かに頭の回転が早いだけでなく、バランス感覚に優れ、周りへの気配りなどもほぼ完璧にできる人で、身びいきになるかしれませんが、父ほど優れた政治家はなかなか見かけることができません。 「人のやっていないことをやりたい」というのが、父の信条。豊かでなかった美幌町に、日甜の製糖所を誘致したことは大きな出来事でした。町が裕福になってきたら、植林などの事業の他に、上下水道の...