1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 国試、スキー合宿と“秘策”で切り抜ける◆Vol.8

国試、スキー合宿と“秘策”で切り抜ける◆Vol.8

スペシャル企画 2016年4月8日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

――1972年、医師国試試験に合格、医師免許を取得する。国試をめぐっては、今では考えられないエピソードがあるという。 国試対策と称して、直前に仲間で「国立大雪青年の家」に、3泊4日で行きました。ここはバスケ部の合宿でよく利用したところで、集団で学習するのに適したところでした。ところが、全員、スキー道具は持ってきたけれど、国試の問題集は誰も持ってこなかったのです(笑)。唖然としましたが、「国立大雪青年の家」では銀行の新入行員の研修も受け入れており、われわれ以外に女子行員もたくさんいました。そのため、割り切って昼はスキー、夜はダンスパーティーの楽しい日々を送り、帰ってきて3日目に医師国家試験を受けたのです。 当時の国試は筆記試験と口頭試問。口頭試問の担当は、内科系と外科系の教授が1人ずつ。いずれも他大学から来ることになっており、外科系は例年難しいと聞いていました。先輩にその対策を聞いたところ、「何が出るかは分からない。ただ教授の宿泊先は札幌プリンスホテル」と教えてくれました。 ホテルは、ダンスパーティーで使ったことがあったので早速、ホテルの担当者に電話をかけ、「その節は、お世話になりました...