2025年の医療需要「冷静に受け止めなくてはいけない」
レポート
2016年4月4日 (月)
高橋直純(m3.com編集部)
3月27日の第136回日本医師会臨時代議員会で、副会長の中川俊男氏は、地域医療構想に関連し、2025年の医療需要の推計値を「冷静に受け止めた上で対応しなくてはいけない」と呼びかけた。 大阪府代議員の中尾正俊氏は「地域医療構想では、慢性期の療養病床における医療資源投入量や在宅医療の充実度などは考慮されておらず、適切な在宅医療を受けられない患者が増えるのではと危惧している。2017年度末に介護療養病床や医療療養病床を廃止することについて日医は反対しているが、療養病床および在宅医療に対する日医の見解を聞きたい」と質問した。 中川副会長は「地域医療構想では、在宅医療と慢性期の病床機能を一体的に考えるとされているが、在宅医療の実情がほとんど考慮されないまま病床の必要数を算出しているのは非常に問題」と答えた。また、在宅医療を担うかかりつけ医の確保について大局的な政策が不十分であることや、市町村計画である介護保険事業計画と都道府県計画である地域医療構想の間の情報共有が不足していると指摘し、「早急に行政の施策に横串を刺さなくてはならない」と指摘した。 慢性期病床は引き続き必要と強調し、「それぞれの地域...
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