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北大看護部門にメス、三大改革を敢行◆Vol.23

スペシャル企画 2016年4月23日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

――北大病院長時代、苦労したのが、看護部門の改革だという。 共通ベッド制、看護部長の公募、エキスパートナース制度の導入、主に進めたのはこれら三つの改革です。 大学病院の看護部の改革は民間病院よりも遅れており、北大病院も例外ではありませんでした。民間病院では当たり前のようにやっていた点滴は、北大病院では看護師の仕事ではなく、医師の仕事でした。私が初期研修医のころ、点滴の上手下手で医師としての評価が、看護師の中では行われていました。当時、医師の数が看護師より多かったため、医師の方が点滴を行う時間迪余裕があったのは確かですが、「医師としての仕事とは違うのでは」と感じていました。しかし、このことを口に出す雰囲気ではありませんでした。大学病院の看護師集団は団結心が強く、自分たちの労働条件改善などの要求を、しばしば病院に受け入れさせていました。看護部は一つ間違うと、北大病院改革の最大の抵抗集団になるところでした。ですから十分に考えながら用意周到に改革を進めました。 北大病院長時代、札幌を本拠地とする、日本ハムファイターズの稲葉篤紀、ダルビッシュ有など、有力選手が小児患者を慰問。(提供:浅香氏) 一...