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在宅医療で必要なフィジカルアセスメント

オピニオン 2016年4月14日 (木)  山口俊司

こんにちは。株式会社アインホールディングス在宅医療部の山口です。アインホールディングスが展開する「アイン薬局」は、2008年から北海道夕張市で在宅医療をはじめました。その経験をもとに、現在は「在宅医療は支える医療である」という方針を掲げ、全国の薬局で在宅医療を実施しています。本連載では、4回にわたり「在宅医療で重要なフィジカルアセスメント」について紹介します。第2回は「なぜ今、薬剤師にフィジカルアセスメントが必要なのか」をお伝えします。 情報を適切に評価する力が必要 患者さまの自宅にうかがうと、薬局の窓口では知ることのできないさまざまな情報を手に入れることができます。例えば、食事・睡眠・排泄・運動など治療に生かせる患者さまの身体に関する情報です。しかし、多くの情報を得ているだけではより良い治療はできません。治療に役立つ情報か否かを評価する能力(=フィジカルアセスメント能力)が大切なのです。フィジカルアセスメントを行う際、視診・聴診・触診技術の習得には十分なトレーニング時間が必要。しかし血圧や脈拍、動脈血酸素飽和度、体温測定などの機器による測定(バイタルサイン)は比較的短時間で習得しやす...