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Nature誌、「掲載不可」だったが… - 坂口志文・阪大特任教授に聞く◆Vol.4

インタビュー 2016年5月16日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――米国留学から日本に戻ってこられた後も、最初はJSTの「さきがけ」プロジェクトでつくば、次は東京、その後に京大に再生医科学研究所が設置された時に移られています(1999年2月から京大再生医科学研究所の教授、2007年10月から同研究所所長)。 つくばには2年間おり、その間にパーマネントなポジションを探し、東京都老人総合研究所にたまたま空きがあり、その後に京大に移ったわけです。 ――京大に移られたのは、もうその時点では制御性T細胞の研究実績が評価されていたことになりますか。 実は私のところではもう一つ、別のプロジェクトをやっていました。それは関節リウマチとか、自己免疫疾患に類似した関節炎を遺伝的に起こすようにしたSKGマウスの研究です。当時はこの仕事の方が世間の人には分かりやすく、むしろ制御性T細胞は「何となくうさんくさい」と見られていたと思いますね(笑)。 大阪大学免疫学フォロンティア研究センターは、日本の免疫学研究の拠点。 ――別のテーマが評価された。 京大に呼ばれたのは、「SKGマウスの研究が評価されたから」と後で聞きました。 ――京大に行かれてからのテーマは、自由に設定できたの...