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地域連携やサーバー免震化が奏功、熊本日赤

スペシャル企画 2016年4月25日 (月)  高橋直純(m3.com編集部)

熊本県災害拠点病院に指定されている熊本赤十字病院(熊本市東区、490床)は4月14日と16日の熊本地震で、搬送されてくる全ての救急患者を受け入れた。災害対応訓練や近隣医療機関との連携、院内システムのサーバーの免震化など、日ごろの備えの成果が効果的に発揮できた形だ。4月20日に副院長の中島伸一氏に取材した。 4月16日午前5時の院内の様子=熊本赤十字病院提供 発災直後に3分の1のスタッフが参集 「最初からパニックになることがなく、私のところにもほとんど報告で、『どうしましょうか』という相談はほぼなかった」。3月に大規模訓練を行っていたこともあり、中島氏は「訓練そのままの状況ができ上がっていた」と説明する。 熊本赤十字病院では、震度5強以上の地震が起きると、病院から2キロ圏内の職員が参集するルールがある。病院の近くには救護員宿舎もあり、4月14日も発災した午後9時26分の直後から、病院職員約1500人のうち、4分の1から3分の1の職員がすぐに集まった。中島氏が病院に到着した午後10時には、救急棟では既に災害体制が取られていた。15日午後4時までに受け入れた患者は計405人。トリアージの内訳...