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外科医の待遇改善に「インセンティブを」

レポート 2016年5月9日 (月)  成相通子(m3.com編集部)

第116回日本外科学会定期学術集会の4月14日の特別企画「外科医の待遇―明るい未来のために―」で、きつこう会多根総合病院(大阪市西区)の森琢児氏が、同病院の外科医の待遇改善に向けた取り組みを紹介した。夜間と休日の緊急手術で手術料の10%(助手は5%)と、1時間 1万円の呼び出し料をインセンティブとして支給するなど、思い切った外科医の待遇改善で病院の収益につなげている(特別企画の基調講演は『外科の待遇改善、「医師と施設の集約化必要」』を参照)。 きつこう会多根総合病院の森琢児氏が説明した。 多根総合病院(病床数304床)は、救急搬送件数が年間6743件(2015年度)に上る二次救急指定病院で、年6~8人の初期研修医を受け入れている。森氏は、外科医の労働環境改善のためには「初期研修医の取り込み」と「外科医になった後の勤務環境改善」の2つが必要だと指摘。それぞれに対する同病院の取り組みを説明した。 外科医になった後の環境改善対策では、(1)外科医同士でペアを組んで助け合うBUDDY制度の導入、(2)当直明けの帰宅制度を明文化(同病院の当直規定で、当直明けの午後は帰宅してOK、土日や祝日の当直...