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「無力感に苛まれる」「脇役に徹するべき」

レポート 2016年5月7日 (土)  成相通子(m3.com編集部)

m3.com意識調査で、災害派遣医療についてお伺いしました(『災害派遣、医師の参加が低調』を参照)。災害派遣医療に参加された方から寄せられた、問題提起やご意見をご紹介します。 【経験を基に言いたいこと】 ・大規模災害時には発災直後の救命だけでなく、計画的な被災者への長期followが重要。【勤務医】 ・大規模災害時に集中医療室にいた経験がある。「ありがとう!」といいながら入室してきた救出者が、数分後に心停止で亡くなっていく様を何人も見て、無力感にさいなまれたことがある。亡くなった方の家族や関係者は言うまでもなく、医療関係者の方にも精神的なサポートをしてあげてほしい。【勤務医】 ・参加した最初の頃は高揚感や達成感があったが、経験を重ねるにつれ、いろいろと負の面が見えてくる。重症患者の治療や、避難所の巡回診療も大事だが、地域の医療機関を主役になるよう、災害派遣チームはわき役に徹するべき。社会全体の効率を考えると、あまり目立たない、地味な活動こそが大事だと、最近思っている。【勤務医】 ・地域のニーズと齟齬が生じることがあったが、こちらにも反省すべき点があった。【勤務医】 ・被災地での各団体の...