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併用薬剤の使用状況は「推定」、KHS

レポート 2016年5月13日 (金)  高橋直純(m3.com編集部)

ノバルティスファーマ社の降圧剤を巡る京都府立医科大学での医師主導臨床試験の論文データ改ざん事件で、薬事法(現医薬品医療機器法)違反(虚偽広告)に問われた元社員とノバ社に対する第24回公判が、5月12日に東京地裁(辻川靖夫裁判長)で開かれ、前日に続き白橋伸雄被告への被告人質問が行われ、本件の対象となるCCB(カルシウム拮抗薬)論文の解析について白橋被告は「CCBの使用状況のデータが十分でなく、『推定』で作成した」と証言した。 また解析や論文作成における関与は事務局医師の指示の下だったとし、「白橋被告が主導した」とする主任研究者を務めた元京都府立医科大学教授の松原弘明氏や事務局の男性医師Aらの証言と真っ向から対立した。 併用薬の解析手順についての白橋被告の説明にあいまいな点があったため、辻川裁判長は弁護側質問を遮って、「ある部分だけのパーセンテージを求めて、それが全体のパーセンテージであるように嘘を言って送ったのですか」と質問。白橋被告は「そうです」と答えた。その後、弁護側は「一部を全体とすることは嘘という認識か」と質問し、白橋被告が「嘘とは思っていない。欠けている部分を推定した」と補足す...