在宅医療で必要なフィジカルアセスメント
オピニオン
2016年5月18日 (水)
山口俊司
こんにちは。株式会社アインホールディングス在宅医療部の山口です。アインホールディングスが展開する「アイン薬局」は、2008年から北海道夕張市で在宅医療をはじめました。その経験をもとに、現在は「在宅医療は支える医療である」という方針を掲げ、全国の薬局で在宅医療を実施しています。本連載では、4回にわたり「在宅医療で重要なフィジカルアセスメント」について紹介します。第3回は認知症患者のバイタルサインチェックで重篤な副作用を早期に発見した事例をもとに「実践!在宅によく見られる症状のフィジカルアセスメント知識」をお伝えします。バイタルサインチェックは薬物治療のモニタリング以外にも、自覚症状のない副作用の早期発見に極めて有効です。 アルツハイマー型認知症患者の薬物治療の問題点 アルツハイマー型認知症治療薬は消化器症状の副作用を発現しやすい薬です。その副作用を最小限に抑えるために、服用する際は低用量で開始して一定期間様子を観察し、徐々に増量していきます。胃などの不快感によりアドヒアランスが低下する可能性もありますが、ある程度継続服用すれば慣れが生じ、不快感も消失することが多いと言われています。それよ...
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