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「医学界もデータシェアリング導入を」、AMED末松氏

レポート 2016年5月18日 (水)  成相通子(m3.com編集部)

第116回日本外科学会定期学術集会で4月15日、AMED(日本医療研究開発機構)理事長の末松誠氏が「日本医療研究開発機構の展望」と題して、データシェアリングの重要性とAMEDの役割について講演した。 末松氏が冒頭に「自然科学の中で非常にエポックな出来事が起きた」として紹介したのは、昨年、打ち上げから25周年を迎えたハッブル宇宙望遠鏡。観測データを地球上の天文学者で自由にシェアすることで天文学の発展に大きく寄与したと指摘し、医学界にもデータシェアリングを導入することで研究開発を加速化できると説明した。 第116回日本外科学会定期学術集会で講演するAMED(日本医療研究開発機構)の末松誠氏 「今までの医学界ではあり得なかったことが起きている」。末松氏がそう形容したのは、今年2月に公表されたジカ熱に関してグローバルデータシェリングを行う声明文(詳細はこちら)。イギリスの慈善基金団体「ウェルカム・トラスト」のJeremy Farrar博士が発起人で、ジカ熱の研究成果やワクチン開発のプロセス、臨床試験の成績データなどを、可能な限り早く無料で公開することを約束している。ジカ熱のアウトブレイク対策に...