社会保障は「優先順位付けて最大限努力」、安倍首相
レポート
2016年6月2日 (木)
成相通子、高橋直純(m3.com編集部)
安倍晋三首相が6月1日に記者会見し、来年4月に予定されていた消費税率の10%への引き上げを再延期することを正式に表明した。一方で、「2020年度の財政健全化目標は堅持する」と強調し、その前年の2019年10月に引き上げを実行すると述べた。社会保障については、30カ月の延期期間中は「引き上げた場合と同じようにはできない」と理解を求め、「優先順位を付けながら、予算編成の中で最大限努力する」とした。 介護離職ゼロや育児世代の支援を掲げた「1億総活躍プラン」に関する施策は、「財源を確保して、優先して実施する」と明言し、スケジュール通り進めるとしている。医療費に関して明言はなかったものの、「赤字国債による社会保障の充実は無責任で、絶対にしない」と述べ、財政健全化目標は維持すると強調したことから、医療費を含めて、社会保障費の歳出抑制を進めるとみられる。 安倍晋三首相は、増税再延期で「アベノミクスをさらに加速させ、税収アップを確保して2020年度のプライマリーバランスの黒字化を目指す」と述べた。 再延期の表明を受けて、日本医師会は「社会保障の充実は現在の日本にとって必要不可欠。再延期されたことは遺憾...
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