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総合診療専門医への「期待」と「懸念」

レポート 2016年6月12日 (日)  橋本佳子(m3.com編集長)

第7回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会が6月11日、東京都で開催され、シンポジウム「総合診療専門医の育成に向けて」で、高齢社会かつ医師不足の時代にあって、認知症対応や小児科医不足の地域で小児医療を担うなど、現在の医療ではカバーしきれない部分の担い手としての「期待」が寄せられた一方、幅広い領域での研修が求められることへの「懸念」が呈せられた。既に地域医療を担っている医師にも、資格取得を認めるべきとの意見も上がった。 シンポジウムの冒頭、司会を務めた同学会副理事長の前野哲博氏(筑波大学医学医療系地域医療教育学教授)は、「今の関心事は、『(新専門医制度を)本当にやるのかどうか』だと思うが、総合診療専門医を養成しないという議論はない。要は誰がやるかということ」と断り、両端を考えれば、「誰が」の一方が日本プライマリ・ケア連合学会、もう一方の端が日本専門医機構であり、その中間もあり得るとしたものの、どんな形態で養成するとしても、「その中身はぶれていない。誰が、ではなく、どのように総合診療専門医を養成していくかを議論したい」と企画趣旨を説明した。 第7回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会のシン...