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東大入試、有名高卒の寡占率高まり懸念も - 北村聖・東大医学教育国際研究センター教授に聞く◆Vol.3

インタビュー 2016年6月24日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――東大では、今年度の入学生から、推薦入試を導入しました。入学生に何らかの変化はあったのでしょうか。 北村聖氏に、「医師にしてはいけない学生」として、「人の気持ちになれない人」を挙げる。 全学で実施したので、医学部も導入したわけです。医学科の入学者数100人中、推薦枠は2人。ただ入学生には変化はありません。結局は、普通に入学試験を受けても、絶対に合格するような人しか、推薦は通らなかった。 東大医学部が今抱える問題の一つは、有名私立高校で大半を占めること。それ以外は各校、数人か1人ずつくらい。その結果、東大がモノトナス(monotonous)になり、同じ価値観の人が多くなってしまった。東大入試に通ることを目標として鍛えただけの学生ではなく、もっと多様性のある人がほしい。 ――その寡占率は高まっているのでしょうか。 ものすごく高まっています。その対策はないのですが、今の一番大きな問題と認識しています。例えば、「各高校5人以上は合格させない」などと制限を設けたいけれど、機会平等の原則からすれば無理でしょう。 ――2018年度からは、理科三類(東大医学部に進学するコース)入試に面接を入れるとお...