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東大医学部の役割は「リーダーの養成」 - 北村聖・東大医学教育国際研究センター教授に聞く◆Vol.4

インタビュー 2016年7月2日 (土)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――東大医学部については、基礎研究に進む人が最近は減少してきたと聞きます。東大医学部は、社会のニーズに応えるために、どんな医師を養成するミッションを担っているとお考えですか。 教員によって考えが違うと思うけれど、私が学生たちに明確に言っているのは、「日本の医療分野のリーダーの養成」ということ。臨床医学や基礎研究に従事する場合でも、あるいは行政機関で働くとしても、分野を問わず、東大医学部の卒業生は、必ず、そして嫌でもリーダーになり、この国を引っ張っていかなければいけない。身を粉にして働かなければいけない。できれば世界のリーダーになってもらいたい。お金を稼いで、いい車に乗って、いい生活をしたいと考えるなら、他の大学に行けばいい。 今までは往々にして、「私の背中を見て、大きくなれ」と言いがちでしたが、今は若い人に対しては、発言して、明示化して見せないと伝わらないと思います。求められるのは「コミュニケーション能力」。今の「リーダー論」で言う、サーバント・リーダー。誰よりも一番働き、フォロワ―が活躍でき、チームが同じベクトルを向いて行動するには、何をしたらいいかを常に考えるリーダー。リーダーとフ...