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患者申出療養、ハードルは「時間」と「費用」

レポート 2016年6月14日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の患者申出療養評価会議(座長:福井次矢・聖路加国際病院院長)の第2回会議が6月13日に開催され、制度開始から2カ月あまりの患者申出療養の現状が報告されたほか、患者から申出があった場合の審議の進め方などについて議論した(資料は、厚労省のホームページ)。厚労省は、薬代などの実費のほか、患者申出療養のための実施計画の作成や治療開始後のモニタリングなどの費用も「社会的な妥当な範囲」で徴収できることを説明。なお、現時点ではまだ厚労省への患者申出療養の申出はない。 患者申出療養の実施に当たっては、保険収載に向けた実施計画の作成が求められる。本会議の第1回会議では、実施計画作成し、患者が厚労省に対し申し出るまでに時間がかかり、「実施計画作成に半年から1年」との意見も出た(『患者申出療養、かかりつけ医が成功のカギ』を参照)。 厚労省は、2016年度診療報酬改定の疑義解釈で、「当該患者に対する患者申出療養の実施に現に必要とされるもので、社会的にみて妥当適切な範囲のものであれば徴収することは可能。ただし、事前に患者に十分な説明を行い、患者の自由な選択に基づき、文書によりその同意を得る」と記載した...