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新専門医制で18学会に釘刺す、日医と医学会

レポート 2016年6月15日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本医師会と日本医学会は6月15日、「新たな専門医の仕組みの導入について」と題する文書を、18の基本診療領域の理事長宛てに送付した。地域医療に混乱を来さないよう、一度立ち止まり、集中的な精査を行い、対応方針を判断するよう求める内容だ。日本専門医機構は現在、新たな執行体制の構築に向け、役員選考を進めている。2017年度から新たな専門医制度の仕組みを開始するのは、集中的な精査の結果を踏まえ、新執行体制と十分協議の上、問題がないとされた学会としている。その際、各学会の所属会員の意見も、早急に広く聞くよう要望した。 文書ではまず、現在検討されている新専門医制度では、指導医を含む医師や研修医が、都市部の大学病院など大規模の急性期病院に集中し、医師の地域偏在が拡大し、地域医療に大きな混乱を来すと懸念、その結果、不利益を被るのは患者、国民であるとした。さらにこれまでの日本専門医機構の意思決定のプロセスも、透明性、中立性、社会的説明責任が不足していたと問題視した。 日本専門医機構が現在進めている役員選考では、「これまで勝ち得なかった国民の信頼を改めて獲得すべく、新たな専門医育成、ならびに充実した地域医...