1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「低学年クライシス」、6割強が実感◆Vol.1

「低学年クライシス」、6割強が実感◆Vol.1

スペシャル企画 2016年6月17日 (金)  成相通子(m3.com編集部)

2008年度以降、医学部定員は増え続け、2016年度には9262人に上った。一方で、医師の地域、診療科の偏在は解消されておらず、医学部低学年の学力低下を懸念する指摘もある。日本の医師の供給を支える医学教育では、臨床実習の充実や国際化、地域医療提供体制の維持などの課題が迫っている上に、臨床研修制度の見直し、2017年度開始か延期かで揺れる新専門医制度など、制度改革への対応も求められている。 m3.com編集部は、2015年に引き続き今年の4月から5月にかけて、全国81の医学部、医科大学の医学部長、学長を対象に、医学教育の現状や尋ねるアンケートを実施した。「教員が不足していて、十分な教育時間が割けない」「学力低下が目立っている」など、率直な意見が寄せられ、医学教育におけるさまざまな課題や問題点が改めて浮き彫りになった。 計25校の医学部長、学長に回答をいただいた。その結果を10回に分けて紹介する(文末に回答者一覧)。 (ご協力いただいた学長、医学部長、大学職員の方には、この場をお借りして、心より厚くお礼申し上げます) 医学部定員増後、医学部1年生、2年生の留年者数の割合が大幅に増えている―...