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医学部定員、「減らすべき」が6割強◆Vol.2

スペシャル企画 2016年6月22日 (水)  成相通子(m3.com編集部)

日本の医学部定員は、1970年代の1県1医大構想で新設医大の開学とともに増え続け、1980年代前半に8280人まで増えた。その後、医師過剰の懸念から徐々に削減され、2007年まで7625人で推移していた。2008年度に医師不足が深刻な都道府県への配慮から地域枠などの定員増員が始まり、2016年度には35年ぶりに医学部が新設され、医学部定員は過去最多の9262人に上った(文部科学省のホームページより)。 厚生労働省は日本の医師数がOECD平均に近付きつつあることから、「医療従事者の需給に関する検討会」で、将来の医療需要の増減も見据えた医師数の適正な養成数についても検討を進めている(『医学部定員、増員維持か?削減か?』を参照)。しかし、病床当たりの医師数は諸外国より圧倒的に少なく、勤務医の過重労働問題も解決には程遠い(厚労省のホームページより)。女性医師が増加し、ワークライフバランスを重視する若手医師も増えている。一方で、医学部定員の増員などに伴う医学部低学年の学力低下への懸念も高まっている。 今後、医学部定員数をどうすべきか。医学部長と学長に尋ねた(アンケートの概要は『低学年クライシス」...