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医師の7割、終末期に胃ろうや点滴望まず◆Vol.2

医師調査 2016年8月1日 (月)  成相通子(m3.com編集部)

高齢者への人工的に栄養を補給する胃ろうや中心静脈栄養の是非をめぐって、意見が分かれている。日本は諸外国と比較して胃ろうの造設件数が多く、嚥下機能の評価を十分にしないまま安易に造設するケースが多いとの批判を受け、胃ろう造設術の減少を目的に、2014年度診療報酬改定で点数の引き下げが行われた。しかし、造設件数はほとんど減少していない(『胃ろうの実施件数、「あまり減っていない」』を参照)。 社会保障費の増加抑制が迫られる中、高齢者と医療費の問題についても厳しい目が注がれている。胃ろうなどの終末期医療を「不必要な医療」だと認識している医師も少なくない(『「不必要な医療あり」が9割超◆Vol.6』を参照)。しかし、人工栄養補給で回復するケースもあり、病院の経営上の問題や、家族からの強い要望があるなど、さまざまな理由で、実際の医療現場ですぐに減らすことは難しい状況だ。 もし、自分が高齢による疾患で、日常生活が困難になり、治る見込みもない、全身の状態が極めて悪化した終末期を迎えた場合、どの程度までの医療を望むのか。また、自分の家族だったらどの程度までの医療を望むのか。医師509人(勤務医503人、開...